Common Data Environment(CDE)とは
プロジェクトにおいて共有されるデータや情報を格納するためのシステムやプラットフォームを指します
プロジェクト関係者とリアルタイムで協業できるクラウド環境なので重宝します
今やBIM遂行において不可欠なクラウド環境、CDEの説明をします。
CDEの概略
CDEは、プロジェクトに関連するあらゆる情報をクラウド上に一元管理し、
関係者が常に最新の情報にアクセスできるようにするために使用されます。
これにより、設計者、建築家、施工者、顧客、オーナーなどのすべての関係者が同じ情報を共有し、
プロジェクトの進捗状況を把握することができます。
いちいち情報共有の際にメールや紙ではなく、このCDEを介して情報共有をしあうので
MICHI MACHI
CDE上で全ての情報のやり取りすることで、BIM モデルの進捗やプロジェクトの状況がCDE上で簡単に把握できるようになるよ
一元管理とのことでセキュリティが不安になるところですが、
CDEには、データ管理、アクセス制御、情報共有、情報のバージョン管理、品質管理、ドキュメント管理などの機能が含まれています。
Autodesk Construction Cloudの例
イメージとしてはBIM に特化したBOXといったもの。CDEの中でレビューやコミュニケーションをすることができる。
アクセス制限を活用することで、対象者によって見せたり見せなくしたりできるようになるよ
市販のCDE
CDEの市販ソフトウェアは多数ありますが、以下に代表的なものをいくつか挙げます。
Aconex | Oracle | Link |
Procore | Procore Technologies | Link |
ProjectWise | Bentley | Link |
TrimbleConnect/Viewpoint | Trimble | Link |
ACC(Autodesk Construction Cloud)/BIM360 | Autodesk | Link |
MICHI MACHI
近年の海外プロジェクトでは顧客要求でCDEが指定されることも多いので注意が必要だよ
CDEとDesign Authoring Softwareの関係
CDEとDesign Authoring Softwareは、建設プロジェクトにおいて密接に関係しています。
Design Authoring Software(設計作成ソフトウェア)は、建物の設計やモデリングを行うためのツールであり、代表的なものだとRevit、AutoCAD、Archicad、SketchUpなどがあります。
これらのソフトウェアは、設計者が建物の3Dモデルを作成し、建築構造物の形状と属性を含むモデルを作成するために使用されます。
一方、CDEは、設計者がDesign Authoring Softwareで作成したモデルをクラウド上に保管しプロジェクト参加者全員が簡単にアクセスできるようにし、コラボレーションを促進させます
つまり、、上の雑な図で示すように
Design Authoring Softwareは、建物の設計とモデリングに使用され、
CDEは、設計者が作成した3Dモデルやその他のプロジェクト情報をクラウドで一元的に管理するために使用されます。
プロジェクト参加者全員が最新の情報にアクセスできるようになるので、コラボレーションや意思決定の迅速化を促進してくれます。
MiChi
基本IFCを使えばどのAuthoring Toolを使ってもCDE上でコラボレーションできますが、Authoring ToolとCDEは同社で揃えた方が使い易いことが多いです
ISO19650とCDEの関係
ISO19650は遂行規格になりますが
本規格で定義される遂行はCDEの導入が前提になります。
CDEを使用した建設プロジェクトのデータ管理、ドキュメント管理、コラボレーション、品質管理、プロジェクト管理などのプロセスについて記載があり、
CDEに必要とされる機能要件も記載されています
MiChi
ISO19650は癖がある文章なので、CDEの理解の為いきなりISOを読みと理解するのに苦労するかも。実際に市販のCDEを触ってイメージを身につけた後にISO19650を照らし合わせて行った方が良いかも
まとめ
- CDEを使ったプロジェクト遂行は今や欧米では一般的
- ISO19650にCDEに必要な要件が記載されている
- CDEを使えば情報の一元管理やクラウド環境でのリアルタイムな協業が可能に
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